通説: 「取引回数を増やせば、その分チャンスが増えて利益も増える」という考え方は自然です。条件を緩めたり、複数のシグナルを組み合わせたりして、1日の取引回数を増やしたくなります。
検証してみたこと
もともとの条件(実体がATRに対して一定倍率を超えたら逆張り)に対して、判定の倍率を下げたり、別の条件(連続同色・移動平均からの乖離など)を追加したりして、取引回数を増やす実験を行いました。
検証結果: 判定の倍率を下げると取引回数は大きく増えましたが、勝率は損益分岐点(51.28%)にどんどん近づいていきました。別の条件を足して回数を増やす方法も同様で、条件を重ねるほど1回あたりの優位性は薄まりました。ある時間帯に絞ると勝率が大きく上がる現象も見つかりましたが、これは「回数を増やす」のとは逆に、条件を絞って回数を減らした結果でした。
研究所の結論
この手法では、取引回数と1回あたりの優位性はトレードオフの関係にあります。「待つ」こと自体が優位性の一部になっています。回数を増やしたい気持ちは分かりますが、条件を緩めて回数を増やすと、増えた分の取引はむしろ分岐点割れに近くなり、全体の効率を下げます。
まだわかっていないこと: 「待つほど良い」がどこまで成り立つのか、下限は検証できていません。極端に条件を絞りすぎると、今度は検証に使えるサンプル数自体が少なくなり、勝率の推定が不安定になります。どのあたりが実務上のちょうど良いバランスかは、まだ確定していません。